「時間が足りない」「もっと時間があれば…」と感じることはありませんか?アーノルド・ベネットの著作『自分の時間』は、今から100年前に書かれたにもかかわらず、その時間術は今もなお多くの人々に影響を与えています。本書を通じて、1日24時間をどのように使うべきか、自分の時間をどう確保するか、そして習慣をどう変えるべきかを再考してみましょう。
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本を手にとるきっかけ
一流と言われる人たちがどのような時間術を取り入れているのかに非常に興味を持ちました。現代社会では、時間は最も貴重な資源の一つとされ、多くの人が「時間が足りない」と感じています。私もその一人です。毎日、仕事や家庭の忙しさに追われ、やりたいことがなかなか進まない現実に悩んでいました。しかし、そんな中でふとした瞬間に無為に使っている時間があることに気づきました。「時間がもっとあれば」と思っていたのは幻想であり、実際には通勤時間や待ち時間など、何かを作業することが難しいと感じる時間でも、思考を働かせることができると考えました。この本を読むことで、時間の使い方を根本から見直し、無駄な時間をなくし、有効に活用する方法を学びたいと思いました。
本の概要
アーノルド・ベネットの『自分の時間 1日24時間でどう生きるか』は、時間に対する意識を明確にすることの重要性を強調しています。ベネットは、毎日私たちに与えられている時間を奇跡と呼び、その価値を再認識するよう促しています。多くの人が「今日はこれをしようかな、あれをしようかな」と漠然と考えながら一日を過ごしてしまいますが、本書はそれを改めることを提案しています。実際には、1日は24時間しかなく、その中で睡眠時間や必要な生活時間を差し引くと、実際に自由に使える時間は16時間、さらに現実的には8時間程度しかありません。しかし、この8時間をいかに有効に活用するかで、人生は大きく変わります。
また、本書では、時間を有効に使うためには「犠牲」と「意志の力」が不可欠であると述べています。犠牲として挙げられるのは、例えば、惰性で見るニュースやSNS、特にスマホに関する時間です。スマホは多くの誘惑を含んでおり、ついつい手に持ってしまうと時間があっという間に過ぎてしまうため、これを制御することが重要です。一方で、意志の力については、自分の目指す姿や将来像、価値観を明確にし、「こうなりたい」「目標を達成するために、いま何が足りていないか」を考える必要があるとされています。これには、一瞬の意志の力だけでなく、継続的なモチベーションを維持する原動力が必要です。
さらに、ベネットは「内なる1日」を作ることを提唱しています。これは、勤務時間以外の16時間のことを指し、この時間をどのように使うかが、人生の充実度を左右するとしています。現状を変えるためには、習慣を変える必要があり、これには何らかの犠牲と強固な意思の力が必要です。ベネットは、その変化を大々的に公言するのではなく、さりげなく始めることを推奨しています。内省的な気分や時間を大切にし、自分と向き合うことで、より深い理解と充実感を得ることができると述べています。
感想
この本を読んで、特に印象に残ったのは、時間の使い方についての考え方が大きく変わったことです。これまでは、通勤時間を単なる移動時間として捉えていましたが、今では「思考力を鍛える時間」として活用しようと思うようになりました。例えば、家を出るタイミングで「今日の仕事の進め方」や「新しいプロジェクトのアイデア」について考えると決め、職場に着くまでその1つのことだけを集中して考えるようにしています。他のことを考えていることに気づいたら、再度その思考に戻すことで、思考力を鍛えるトレーニングをしています。
また、脳や思考をコントロールすることが、充実した人生を送る上での第一条件であると強く感じました。そのためには、日々の生活の中で内省する時間を意識的に作ることが重要だと気づきました。新しい情報や知識を詰め込むことも大切ですが、今自分の中にあるものや、新しく取り入れたものについて深く考える時間を持つことで、より深い理解と気づきを得ることができると実感しました。これにより、その知識や経験が結果として自分の血となり肉となるのだと感じました。
さらに、本書を読むことで、時間の使い方に対する意識が大きく変わりました。これまでは、時間がないことを言い訳にして、やりたいことを後回しにしていた自分に気づかされました。しかし、ベネットの言葉を通じて、時間の管理は自分次第であり、与えられた時間を最大限に活用することで、もっと充実した生活が送れるのだと理解しました。これからは、時間を無駄にしないように意識し、特にスマホやテレビに費やす時間を見直し、もっと自分のために使うように努めたいと思います。
実践内容と変化
本書を読んでから、まず実践してみたのは、通勤時間を「思考力を鍛える時間」として活用することです。これにより、通勤中に無駄に過ごす時間が減り、1日の始まりから脳をフル稼働させることで、仕事の効率が上がると感じています。また、詩や哲学書を読むことにも興味が湧き、知的好奇心を刺激することで、新しい視点や考え方を得ることができました。
次に実践したのは、目標のハードルをできる限り下げ、失敗を前提に物事をスタートさせるという考え方です。これまでは、何事も完璧を目指す傾向がありましたが、ベネットの提案に従い、まずは「1勝4敗」から始めるというアプローチを取り入れました。これにより、失敗を恐れることなく、新しい挑戦を続けることができています。そして、成果を出すことよりも「取り組みを継続する」ことを優先することで、徐々にその取り組みが習慣化されてきたと感じています。
また、日常生活の中で、何か行動を起こす際にそれを既存の習慣とセットにすることで、無意識に取り組むことができるようになりました。例えば、歯磨きの後に短い瞑想をする、朝食後に5分間のストレッチをするなど、生活の中に自然と組み込むことで、苦手意識を克服しやすくなりました。このような小さな工夫が、最終的には大きな成果に繋がるのではないかと期待しています。
おすすめのタイプ
この本は、特に「時間がない、時間が欲しい」と悩んでいる人におすすめです。まずは、「1日は24時間しかない。そして誰にでも平等に与えられている」という事実を認識し、その上で「自分には何時間を自由に使えるのか」を今一度整理することが大切です。自分が自由に使える時間がどれだけあるかを把握することで、その時間をどのように使うべきかが見えてきます。
また、この本を読むことで、好奇心を持って物事に取り組むことの重要性に気づかされます。この世に退屈なものなどなく、興味があるものについて研究してみると、新たな発見があり、それが人生を豊かにするきっかけになるかもしれません。今の生活を全く変えずに人生を良くすることはできませんが、日常の中で無駄に過ごしている時間を見直すだけで、より充実した時間を過ごすことができるようになるでしょう。
また、時間管理に関する意識改革を求める人や、自分の時間を最大限に活用したいと思っているビジネスマン、あるいは、日常生活においてもっと自分の時間を持ちたいと思っている人にも最適です。この本を読むことで、時間管理の重要性を再認識し、時間の使い方を見直すきっかけになります。そして、その結果、人生の質を向上させ、より充実した毎日を送ることができるようになるでしょう。
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